苫小牧市道営住宅

所 在 地 北海道苫小牧市
主要用途 共同住宅
構造規模 鉄筋コンクリート造・5階建て
面  積 1棟50戸


 道営住宅において外断熱工法が採用されてから30年以上が経過している。断熱性能における数値目標は、新省エネ基準、次世代省エネ基準と段階的に上がり、木下地+高性能グラスウール100㎜が一般的な工法となった。その後はユニバーサルデザイン化により住戸面積が大きくなり、また24時間換気の採用など、熱的に不利な状況がある中で数値クリアが求められた。現在では様々な工法が発達し、また省エネ計算基準そのものが新しくなり、脱炭素社会実現に向けて新たな展開が始まっている。  ZEH水準として令和4年度現在ではUA値0.40W/㎡・K以下、一次エネルギー消費量(BEI値)0.8以下が目標値となっている。これは、外断熱工法の検討のみではなく、電気、機械設備とリンクした総合的な設計が重要であることを意味している。また、数値には表れないが、脱炭素社会実現においては木材の有効利用や地場産材の利用等も重要な要素となってくる。  苫小牧市道営住宅では、道営住宅初のZEH水準クリアを達成することができた。